FXのテクニカル分析の中の「ボリンジャーバンド」について解説していきます。
ボリンジャーバンドってなんだか難しそう…と不安に思う方もまずはこの記事を読んでみて下さいね。
ボリンジャーバンドは「ザ・テクニカル分析」という感じの分析ですが、理解ができればそれほど難しい分析方法ではありません。
わかりやすい「パターン」があるので、初心者でも比較的簡単に覚えることが可能だと思います。
ボリンジャーバンドの基本
ボリンジャーバンドとは、チャート上に3~5本のバンドを表示する分析方法で、このバンドがボラティリティを示します。
ボラティリティが低ければバンド幅が狭く、高ければ広くなります。
このバンドは「移動平均線」「±1σ」「±2σ」・・・で構成されています。
バンドのちょうど中央に位置する線が移動平均線、そこからそれぞれ「σ(シグマ)」のバンドが表示されています。
統計上、価格が標準偏差の+1σ~-1σの範囲に収まる確率が68.26%、+2σ~-2σの範囲に収まる確率が95.44%と言われています。
+3σ~-3σの範囲に収まる確率が99.73%と言われているためそれを超える値動きは統計学上ではほぼなしということになりますね。
ではこのボリンジャーバンドで初心者でも分かりやすい相場の動きの予測について解説していきます。
代表となる3つのパターンをご紹介しましょう。
要チェックのパターン3選
ボリンジャーバンドのパターンである「スクイーズ」「エクスパンション」「バンドウォーク」をご紹介します。
このパターンが理解できれば、ボリンジャーバンドを使いこなせるはずです。
スクイーズ
スクイーズはボリンジャーバンドの幅が狭い=ボラティリティが低い状態のことを言います。
見解としてはこの後にトレンドになることが多く、スクイーズになる期間が長いほど強いトレンドが現れやすくなります。
エクスパンション
エクスパンションではバンド幅が広がる現象です。
この時、+σと-σのどちらもそれぞれの方向に開くのが特徴です。
これはトレンドの発生を表していて、幅が広いほど、強いトレンドを意味します。
バンドウォーク
バンドウォークとは、このボリンジャーバンドに沿って実際のトレンドが形成されている現象のことを表現しています。
これはトレンドが発生していることを意味しています。
ボリンジャーバンドの基本的な戦略
ボリンジャーバンドの王道な戦略は「順張り」です。
(※これは開発者であるボリンジャー氏が推奨する戦略です。)
ボリンジャーバンドはスクイーズとエクスパンションを繰り返す特徴があるため、スクイーズからエクスパンションに以降するタイミングが絶好のエントリーポイントになります。
①エントリーのタイミング
バンド幅が狭い状態から広がり始め、上限または下限を抜けた時に順張りをします。
②決済のタイミング
拡大したバンドが収縮へと転じる時点が利確のタイミングでしょう。
※損切はトレンドとは反対方向の上限もしくは下限を抜けたタイミングで行います。
どうでしょうか?
初心者の方でも比較的わかりやすい分析方法ですね。
MT4/MT5の設定方法
まずはプラットフォームを開き、ナビゲーションウィンドウを開きます。
「インディケータ」→「トレンド」「Bollinger Bands」を→クリックします。
・「チャートに表示」
・「お気に入りに追加」
・「ショートカット設定」
の中から「チャートに表示」をクリックしましょう。
次に詳細設定のウィンドウが表示されるので、詳細設定を行います。
詳細設定の内容については以下を参考に設定して下さい。
項目 | 設定内容 |
---|---|
期間 | 過去何日分のデータを適応するのかを選びます。「10」と入力した場合は「過去10日分」のデータを元に形成されます。 |
表示移動 | 表示位置を左右にずらします。そのままの場合には「0」で大丈夫です。「10」と入力すると、元の位置からローソク足10本分「右に移動」します。※左に移動したいときにはマイナスを使います。 |
偏差 | 標準偏差の指数を示しています。「2」と入力した場合には「+2σ」「-2σ」「0」が表示されます。 |
適応価格 | そのボリンジャーバンドの元となる価格を設定します。 |
スタイル | ボリンジャーバンドの色や線の太さ、線の種類を選択することができます。 |
ボリンジャーバンドは詳細設定で自分の好みに仕上げることができます。
しかし、まずは基本である推奨値を入力してみましょう。
推奨値は以下の通りです。
項目 | 推奨 |
---|---|
期間 | 20 |
表示移動 | 0 |
偏差 | 2 |
適応価格 | close(終値) |
ボリンジャーバンドは勝率は高い?
ボリンジャーバンドで狙える利益というのはそもそもで大きくはありません。
コツコツと確実に増やしていけるトレーダーであれば勝率は高いと言えます。
しかし9割の勝率があったとしても損切がしっかりとできなかった1割でマイナスになってしまうなんてこともあります。
大事なのは「その注文がどれほどの利益になったか」ではなく「勝率を上げ、キープすること」です。
そして適切な利確と損切を繰り返すことで確実な利益にすることが可能となります。
ボリンジャーバンドは比較的勝率が高いとされ、トレーダーの多くは6~8割程度の勝率を体感しています。
中には勝率が9割を超えるという猛者もいるくらいです。
また、ボリンジャーバンドだけでなくMACDと併用して分析するとより勝率を上げることが可能になるでしょう。